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TEC ON CAMPUS(リーダーシップ・プログラム)について②

今回はTEC(The Executive Committee on Campus)について、私の経験を紹介いたします。 公式HPの説明では、なかなかイメージしづらく、私も「具体的なビジネスプランがないと参加できないのか」と疑問に思っていました。より皆さんに興味を持っていいただけるよう、TECの内容を共有したいと思います。 1, TECとは 半年間のMentorship and Business-Leadership Programです。入学前に公募があり、12人/クラス×2クラス(合計24名)選ばれます。今年の選考倍率は3倍でした。学校の教授ではなく、外部のメンターが各クラスに1名つきます。選考は、CVとエッセイで見られ、①ユニークさ(新しい価値観を与えられる存在か)、②時間厳守できるか、を主に見られていたと思います。 スケジュールは、6か月の間、月に一度、①メンターとの1対1の面談、②ゲストスピーカーとのDiscussion、③個人プレゼンがあり、私のクラスでは期間中一度TEC Tripがありました。公式プログラムなので、授業と被った場合は、授業の出席免除になります(出席免除になった授業は、後日授業の録画を見て履修します)。またTECで話した内容は、プライベートな内容も多く含まれるため、全てConfidentialで、メンターも生徒も「部外者には一切口外禁止」が徹底されています。 メンターとの1対1の面談(平日1時間) 私のクラスでは、初回のみテーマが決まっており、2回目からは各自話すテーマを決めました。初回は「Tell me about yourself」。具体的にはpassion, goalなどについて深堀して聞かれました。それ以降は自由。私は「Weakness」「Career goal」「Personal goal」などについて深堀して話しました。メンターは基本聞く姿勢で、アドバイスを押し付けることもなく、一緒に軸や価値観を探す手助けをしてくれます。メンターは一企業のCEOなので、具体的なビジネスプランがあれば、その相談にものってくれます。 ゲストスピーカーとのDiscussion(基本土曜日午前中) コロナ渦であった為、対面で講演可能な人が限られ、ゲストスピーカーは、中小企業メーカーのCEOが多かった印象です。コロナ前は幅広い業界、地域のCEOが足を運んで

Specializationについて②(Sustainable and Disruptive Innovation)

今回は、Sustainable and Disruptive Innovation Specialization (以下SDI)について、紹介します。  18人のクラスメイトのうち、日本人は私一人でした。マジョリティはアメリカ人で、ダブル国籍も合わせると7名いました。また、一部の授業はYale大学のEMBAと合同なので、Yaleから7~8名参加して、週1回ハイブリット形式(HEC MBAは教室でf2f、Yale EMBAはオンライン)で、一緒に議論をしていました。  授業の内容 SDIは、コア(バックボーン授業)の他に6つの授業から構成されていますので、簡単に紹介させて頂きます(主観たっぷりですが、最後までお付き合いください)。 尚、SDIは、2年前に開講されたばかりなので、毎年講座内容をアップデートされているのであくまで今年の内容としてご理解下さい。  1. Changing Business Environment (バックボーン授業) この授業を”コア”や”バックボーン”と呼んでいました。 今後どのようなビジネス変化が起きるのか、どのようなFactorが経営に脅威を与えるのかについて、様々な観点から学ぶ授業です。 18人を5つのグループに分け、グループ毎に、今後30年間でフランス企業がサステナビリティの点で取組むべき課題や、事業存続のためにどのような脅威に備えなければいけないのか等について、3か月間かけて考え、授業最終回でその企業の社員の前でプレゼンをします。 各企業の担当社員を数名アサインしてもらえるので、グループ毎にMTGなどを設定し、担当社員から直接話を聞くことができます。 2021年は下記の5つのグループに分かれました。 Danone Amazon France Microsoft France Airbus(defense) Airbus(Commercial) 補足①このバックボーンの企業は、他の6つの授業のグループワークにも連動しているので、Term中は、すべて同じメンバーで、且つ同じ企業について準備します。  補足②このバックボーンの授業のみ、Yale大学EMBAとの合同だったので、各グループにYaleから1人ずつ、リモートでプロジェクトに参画していました。ただし、「リモートはプロジェクトへの貢献度が落ちるため、来年は形式を変えた方がいい」と

受験体験記20 航空・社費

基本情報  入学月:2021/1  出身業界:航空  留学形態:社費  英語・海外経験:合計約6年 幼少期インターナショナルスクール(ハワイ&神戸&札幌)、フランス&アメリカ(カリフォルニア)語学留学、スウェーデン学部留学、シンガポール勤務  受験校:LBS、ESADE、HEC  合格校(Waitlist除く):ESADE、HEC  IELTS提出スコア:7.0  GRE提出スコア:600程度  HECへのキャンパスビジット:あり、Information session@TYOあり Why MBA?  (1) アドミ用 Diverseな環境でのリーダーシップを身に着ける為 自社の海外でのプレゼンス向上を目指し、マーケット環境を学ぶ為 リーダーシップに必要なビジネス基礎知識を学ぶ為 (2) 本音・個人的理由 学部留学後、スウェーデンの大学院を受験予定だったが、当時欧州金融危機と重なり、編入枠がなくなり、断念。欧州の経済が再度安定してきたので、再挑戦したかった ビジネスを体系的に学び、コーポレート視点を身につけたかった 自分の強みを見つけたかった Why HEC?  (1) アドミ用 Branding、Luxury managementを専攻したかった為 リーダーシッププログラムがユニークだった為(Outdoor leadership, MBAT) アフリカでのビジネスを検討していた為 (2) 本音・個人的理由 キャンパスビジットした学校の中で一番国籍・性別関係なく学生同士の仲が良い印象だった為(同じ国籍同士固まる環境を好まなかった) 学部留学時、寮生活が一番周りとの絆を深める機会になったので、学生の多くが寮で生活する学校を探していた グランゼコールへの漠然とした憧れ 中途半端なフランス語レベル(DELF B1)を使えるレベル(DELF B2以上)に上げたかった 受験スケジュール(社費の場合社内選考含む ) 2011年 海外の大学院進学を目指し、濱口塾に入塾。MBAに興味をもつ。業務経験があった方が有利なので、一旦社費留学制度のある会社に就職。 2012年 社費留学を目指し、ゆるゆるTOEIC勉強開始 2014年 シンガポール勤務中、ゆるゆるIELTS勉強開始 2016年、2017年 社費留学制度応募するも不合格(年功序列の壁) 2019年1月 社費留学制度

Specializationについて(Finance)

Specializationは、例年9月から12月中旬にかけて行われます。9月入学、1月入学の生徒とも、コアTermが終了した後に、同じタイミングでSpecializationを受けることになります。9月入学の場合は、ElectivesをTerm3、SpecializationをTerm4、1月入学の場合は、SpecializationをTerm3、ElectivesをTerm4で受けることになります。9月入学、1月入学の生徒とも同じ授業を受け、グループワークを一緒に行うため、普段あまり関わることのない他のバッチの生徒とも関わることのできる貴重な機会になります。 Specializationは、以下の中から、自分で選ぶことになります。事前にSelectionが行われますが、ほとんどの生徒が希望のSpecializationを専攻できていたと思います。2021年のSpecializationの中で、受講している学生が最も多かったのは、Advanced Strategyで、その次にFinance、Digital Innovationでした。 Advanced Management Entrepreneurship Finance Strategic Marketing Advanced Strategy Digital Innovation Sustainable and Disruptive Innovation 【Finance Specialization】 今回は、Finance Specializationについて、紹介します。日本人は、計3人(2020年9月入学:1人、2021年1月入学:2人)がFinanceを受講しました。また、日本国内の大学のMBAからの交換留学生も、Financeを受講していました。 Financeは、以下の7つの授業から構成されていますので、それぞれについて、簡単に紹介します。 1.Advanced Corporate Finance 本授業は、コアTermで学んだコーポレートファイナンスの応用版で、実際のケースを使用して、理論で学んだことの実務面での留意点・間違いやすいポイント等をカバーしています。取り扱う範囲は幅広く、具体的には、Equity&Debt Financing, M&A, Valuation, LBO

クラブ活動説明(サッカー)

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いつも本ブログをご覧いただきありがとうございます。本日は、私が参加している課外活動であるサッカーについて記載したいと思います。 HEC Parisには、ビジネス、カルチャーに関わるクラブとレクリエーションのためのスポーツに関するクラブがあります。 私はその中でサッカーのクラブの活動に参加しています。具体的には毎週火曜、水曜にゲームが行われています。入学バッチ関係なくクラスではなかなか接点を持つことができない学生との交流を深める機会となっており、極力予定が合う時には参加するようにしています。 また、コロナが落ち着いてからはHEC ParisのMBAだけではなく全学生を対象にしたサッカー大会が何度か開かれていて、私も参加しています。 MBA 生は比較的年齢が上で試合が続くと体力がなくなってきたり、けがをする学生が出てきますが、グランゼコール生は若さを活かしてピッチを縦横無尽に走り回りながらプレーをし、いつも苦戦しています。 9月末に大会が開催されたのですが、その大会では私がジョインしたチームが優勝してトロフィーをもらうという栄誉に預かりました。私がキーパーで、自身のプレーにはまだまだ改善点があると思いましたが、準決勝のPK戦で私が相手選手のキックを止めて勝ち、そのままの勢いで優勝につながったので、少しチームに貢献できたと思っています。   HEC Parisにはサッカーの他にもバスケ、ラグビー、バドミントン、ヨガなど色々なスポーツのクラブがあり、またキャンパスが広くてランニングする環境にも困らないですし、学校内にはジムも併設されています。日本でなかなか運動する機会に恵まれない方も、こちらのキャンパスに来れば体を存分に動かすことができると思います。このブログをご覧いただいている皆さんが、入学後の姿を想像するのに本記事が少しでもお役に立てるのであれば幸いです。 また次のブログでお会いしましょう〜!

クラブ活動説明(APAC Club・Industry Club)

2020年9月入学・エネルギー・私費・(T・K) 期間:2021年1〜8月 所属:HEC MBA APAC Club 役職:President 期間:2021年1〜8月 所属:HEC MBA Industry Club 役職:Vice President ※9月入学の場合、翌年1月〜8月、1月入学の場合同年9月〜12月の期間活動 活動内容 APAC Club 不定期にAPAC地域の企業を招き、セミナー/ウェビナーを開催し、企業とHEC学生とのコネクション作りの機会を提供(例:Huaweiと5G/6G関連事業に関するウェビナー及びVirtual-Trekを開催) 他のClubと共同にて、それぞれの業界のAPAC地域に拠点や関係のある企業を招き、Trekやセミナーを開催(例:Energy Clubと共同でIwatani Corporation Americaと水素燃料に関するウェビナー開催) キャリアセンターと協力し、企業からのFull-TimeまたはInternshipに関する求人を入手し、HEC学生に発信することで、企業と学生間の橋渡しとなる 定期的に文化交流を目的としたイベントを開催(例:旧正月のイベントやAPAC地域のそれぞれの国の料理を提供するイベントなど) Industry Club 不定期に欧州大手企業(キャリアセンターやHEC卒業生ネットワーク等も活用、開催例:AB InBev, Heineken, Schneider Electric, Renault-Nissan 等)を招き、セミナー/ウェビナーを開催。企業HEC学生間のコネクション作りの機会を提供 Trek-weekに、複数社に企業訪問を行い、コネクション作りの機会を提供(※2020年はVirtual-Trekとしてオンラインで開催) Six-Sigma等の資格認定を行う企業と提携し、短期間の資格認定コースを大幅ディスカウントにてHECの学生に提供 キャリアセンターと協力し、企業からのFull-TimeまたはInternshipに関する求人を入手し、HEC学生に発信することで、企業と学生間の橋渡しとなる メンバーとの交流 Clubチームの結成〜承認プロセスは下記の手順。①メンバーを集める→②選挙に向け資料や投票呼びかけ活動(2チーム以上が立候補する場合)→③選挙日にクラブが承認される 定期的にチー

学部留学との比較

こんにちは。今回の記事では、MBAと学部留学の違いを英語圏の高校・大学を卒業した私自身の経験からまとめます。先に結論を言えば、個人的には留学の満足度は現在のMBAの方が圧倒的に高いです。HEC Parisに入学したからこそ経験できた点を、学部時代と比較しながらご紹介したいと思います。 この記事を読まれている皆さんの中には、海外留学をされなかった、もしくはしたかったけれどもできずに社会人になられた方も少なくないのではないかと思います。そこでMBA留学が、高校・大学での海外留学に比べて一切引けを取らない最高の体験であるということを感じていただき、留学を迷われている方の後押しとなれば幸いです。 ① 授業への参加 MBAでは学部と比較し、学生と共に授業を成立させる意識がより強いと感じます。私自身の体験としては、学部時代は教授からの一方通行の授業が多いと感じた一方、MBAでは学生が発言する機会が多く与えられています。その理由の一つとして、学部はクラスサイズが大きすぎることが挙げられると思います。HEC Parisのクラスサイズは最大50名ほどに抑えられており、クラス内での発言の機会が得られやすいと言えます。 また、クラスでの積極的参加が成績の一部に反映されることも多くあります。学部時代にクラスで発言した記憶がほとんどない自分にとっては、質の高い発言がなかなかできず苦戦しています。これは私が学部時代にやり残したことで、できることならもう一度留学をしたいと思っていたので、その悔しさを糧に不格好ながらも海外MBAの日々を邁進しています。 ② 授業の面白さ 学部時代に比べて、授業の面白さや内容の濃さを感じています。それは自分自身、同級生、そして教授陣が企業での勤務経験をそれぞれに持っていることが大きな要素です。同級生は、本当に多種多様な業界から集まったエリート集団であり、そのバックグラウンドを活かして自身の経験や知識を共有してくれるので、学びの幅が広がります。教授陣に関してもアカデミックと実務のキャリアのバランスが良く、授業内容に深みがあると感じます。また、各教科で様々なケースを読むため、世界の色んな業界を知る機会にも恵まれています。 ③ グループワーク(プレゼンテーション等)の多さ 学部時代は個人のパフォーマンスによる成績がほとんどでしたが、HEC Paris MBAではすべ

JAPAN WEEK 2021

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皆さんこんにちは。いつも本ブログを読んでいただきありがとうございます。今回は、 2021 年 6 月に Class of 2022 の日本人学生が開催した Japan Week 2021 について紹介します。   世界各国から来る外国人クラスメート達に日本文化を紹介し体験してもらう、また日本をキーワードに参加してくれる学生達と交流する機会を設けて学生生活の思い出の一コマとする、ことをコンセプトに毎年、日本人学生が Japan Week を開催しています。   2020 年以前の直近5年において、 Japan Week は 2 月、 3 月 (S バッチの2ターム、 J バッチの1タームといずれのバッチにおいてもコアターム ) に開催していましたが、 2021 年は 2 月、 3 月はコロナウィルスのロックダウン対応から大人数が会するイベント開催を認められず。その後、コロナウィルス対応が緩和され夏休みに入る前までの間で開催タイミングを諮る状態になっていましたが、準備期間も相応に確保しながら何とか 6 月 7 日、 8 日、 10 日の3日間にわたって Japan Week 開催に漕ぎ着けることができました。   Japan Week 2021 にて開催したイベントは以下の通りです。 6 月 7 日:日本の縁日文化体験 6 月 8 日:日本人アルムナイのキャリアウェビナー + ラーメン試食 ( 一風堂 ) 6 月 10 日:日本酒テイスティング   6 月 7 日 日本の縁日文化体験 夏のイベントと言えば「お祭り」、皆さんも子供の頃、ワクワクしながらお金を片手に握りしめて夏祭りに行った経験ありませんか?外国人クラスメート達にも日本の夏祭りを体験してもらいたい、との思いから企画しました。具体的には、食事:餅つき、唐揚げ、枝豆、ビール 縁日:スーパーボール掬い、射的 文化体験:書道、コスプレ体験をコンテンツとして用意しました。餅つきは初めて体験する学生ばかりで、動きが少しぎこちない学生もいましたが、リズムよく餅をつくことができ、またついた後の暖かい餅をきなこで食してもらいました。射的は簡単そうに見えてなかなか当てられないというのが受けたのか、参加者が盛り上がっていました。約 80 名の学生が参加し、外国人クラスメート達もそれぞれのコン