Exchange(交換留学)制度の応募について
こんにちは、S25のSです。
私はTerm 4から、スペイン・マドリードにあるIE Business SchoolへExchange Programとして留学予定です。IEでの授業は8月31日に始まり、11月末に終了する予定です。
この記事を執筆している現在は、まだスペインへの引っ越し前です。そのため今回は、「実際にIEで学んでみてどうだったか」ではなく、HECのExchange制度にどのように応募し、どのようなプロセスを経てExchange先が決まったのかについて書いてみたいと思います。
なお、制度やスケジュールは年度によって変更される可能性がありますので、実際に応募される際には、HECから案内される最新情報をご確認ください。
1.Fall Exchange
私が応募したのは、Term 4にあたるFall Exchange Programです。HEC Paris MBAでは、応募・選考プロセスを経て選ばれた学生が、海外の提携校へ交換留学することができます。
September Intakeの私の場合は、HECでTerm 4のSpecializationを履修する代わりに、提携先の学校で授業を受け、そこで取得した単位をHECのTerm 4の単位として認定してもらいます。提携校はヨーロッパだけでなく、北米、アジアなど世界各地にあり、それぞれのAcademic Calendarや履修ルールに沿って授業を受講します。IEの場合は、6つのElectiveを履修することでTerm 4の要件を満たす仕組みでした。
Fall Exchangeの場合、2月頃に応募が始まり、9~12月頃の授業に参加するというスケジュールでした。一方、Term 3の期間中に参加するSpring Exchangeや、January Intakeの学生が応募できるWinter Exchangeなど、いくつかの選択肢があります。
詳細についてはHECの公式情報をご確認いただくのが一番ですが、応募開始前には学内で説明会があり、対象校、募集人数、スケジュール、応募方法など、必要な情報はそこで詳しく説明されます。私が出席した説明会では、Fall Exchangeについては33校・計58席が用意されているとの説明がありました。
また、Exchange先での住居や渡航費などは基本的に自分で手配・負担する必要がありますが、提携校へ追加で授業料や入学金を支払う必要はありません。
2.応募前に考えたこと、なぜIEか
IEを志望した理由はいくつかあります。
① HECとは異なる教育環境を経験したかった
HECはパリ郊外のキャンパス型の学校ですが、IEはマドリード中心部に位置する都市型のビジネススクールです。同じヨーロッパのMBAでも、学校の文化、学生のバックグラウンド、授業の進め方、企業との距離感などは異なるはずです。せっかくExchangeという機会があるので、HECとは違う環境に身を置き、もう一つのビジネススクールを経験してみたいと思いました。
② スタートアップやアントレプレナーシップに関心があった
IEはEntrepreneurshipやInnovation関連の授業が充実しており、Electiveにも興味深い科目が多くあります。前職でも「常に起業家マインドを持つこと」を意識するよう求められていたこともあり、これまで感覚的に捉えていたEntrepreneurshipについて、改めて体系的に学び、自分なりに言語化できるようになりたいと考えていました。
③ 家族と一緒に移動しやすかった
私は夫と一緒にフランスで生活しているため、Exchange先を選ぶ際には、「夫婦で約3か月間生活できるか」という点も重要なポイントでした。住居費、治安、交通の利便性、そしてフランスからの引っ越しのしやすさなどを考えると、マドリードは比較的現実的な選択肢でした。
Exchange先を選ぶ際には、もちろん学校や授業内容が重要ですが、実際に「その国で数か月生活できるか」という視点もかなり大切だと思います。北米、ヨーロッパ、アジアでは、家賃や物価だけでなく、ビザや移動費も大きく異なります。
また、ビザや滞在資格についても、早めに確認しておくことをおすすめします。
私の場合、フランスのビザの期限とスペインへの移動時期が近かったため、フランスを出国するタイミングやシェンゲン圏での滞在資格について個別に確認する必要がありました。
このあたりは国籍や現在保有しているビザなどによって事情が異なるので、Exchangeを検討し始めた段階で確認しておくと安心だと思います。
3.Exchangeへの応募プロセス
2026年のFall Exchangeの大まかな応募プロセスは、次の通りです。
① 2月上旬:Exchange説明会
まず最初に学校から制度についての説明会があります。
提携校の一覧、各校の募集人数、応募条件、スケジュールなどが共有されるので、この段階から本格的に候補校を考え始めました。
② 2月中旬:事前サーベイ
正式応募の前に、第一希望から第三希望までの学校を回答する事前サーベイがありました。必須ではありませんでしたが、学校からは回答することが強く推奨されていました。
私はこのサーベイで第一希望にIEを記載しました。すると、サーベイ結果ではIEを第一希望として回答していた学生が一人、つまり私だけでした。
もともと「Exchangeは狭き門なのでは」と思っていたので、この結果を見て「現実的に狙えるかもしれない」と感じ、正式に応募する意思をさらに強めました。
③ 2月中旬~下旬:正式応募・Assessment
正式応募では、専用サイト上で希望校を順位づけして入力します。たしか第5希望まで登録することができたと記憶しています。
また、CVの提出に加えて、2分間のPitch Videoをアップロードしました。動画では、自己紹介、Exchangeを希望する理由、希望する留学先、Exchangeを通じて得たいことなどを説明します。
さらに、60分間のWritten Assessmentもありました。
私たちの年度は全部で4問で、
Motivation & Destination
Valuesに関する質問 × 2問
Business Attitudeに関する質問
という構成でした。
事前にHECから、どのような観点で評価するのか、また回答をどのように構成するとよいかについても情報が共有されます。私は前職での経験や、Exchange Programが今後どのように自分のキャリアに良い影響を与えるか、等いくつか汎用的に使えそうなエピソードを事前に整理したうえで、当日のAssessmentに臨みました。
④ 3月中旬:結果発表
3月中旬頃にExchange先の結果が発表されます。
その後、空いているSeatsについても順次案内されていたため、最初の結果で希望校に決まらなかった場合でも、別のExchange先に応募する機会がありました。また、その後の繰り上げによって、第一希望の学校に割り当てられたケースもあったようです。
合格後
Exchange先が決まると、今度は受け入れ先の学校との手続きが始まります。学校のシステムや履修登録に関するオンライン説明会への参加、Electiveの登録などがありました。
また、シェンゲン圏外へExchangeに行く場合には、国によっては新たにビザを取得する必要があります。
住居も基本的には自分で探します。HECのようなオンキャンパスのResidenceが用意されていない提携校も多いため、Exchange先が決まったら早めに探し始めた方がよいと思います。私の場合は、夫婦二人で3か月程度滞在できる家具付きの物件をAirbnbで探しました。
4.これからExchangeを検討する方へ
実は私自身、入学当初から「絶対にExchangeに行きたい」と考えていたわけではありませんでした。仲の良いクラスメイトがExchangeにかなり熱心だったこともあり、とりあえず説明会に参加したところから徐々に志望度が上がり、情報を集め始めました。
一方で、私は応募の段階でヨーロッパに絞って考えていたため、今振り返ると「もう少し時間をかけて、世界中の提携校を比較してもよかったかな」と思うこともあります。
Exchangeは、HECとは異なる学校や国で学べる、MBA期間中ならではの貴重な機会です。
最初から「Exchangeには行かない」と決めてしまわず、まずは説明会に参加して選択肢を知り、柔軟に情報収集してみることをおすすめします。
そのうえで、HECに残ることとExchangeに行くこと、それぞれのメリットを比較し、ぜひ悔いのない選択をしていただければと思います。