M&A Certificateについて
S19のIです。
本投稿では、HECの特色の一つである、Certificateについてご紹介させて頂きます。
Certificateとは?
4月末から6月上旬まで実施される1か月強のインテンシブなプログラムで、MBAだけでなく、EMBA、HECのマスター(グランゼコール)の生徒が参加するプログラムです。実務家が講師となって、より実務的な内容の講義を提供します。
Certificateで提供されるプログラムは、M&A(by Credit Agricole)、Energy Finance(by
Société
Générale)、Data Science(by Natixis)、Digital Transformation(by AXA)、Excellence in
Client experience、Luxury(by Kering)、Inclusive & Social Business(by Danone, Schneider, Renault,
Sodexo and Veolia)。プログラムによってはスポンサー企業がついており、そのどれもがフランスの大手企業です。(編注:今年からCDL:Creative Destruction Labというスタートアップ支援のCertificateがMBA生限定で開始されました。ブログ記事もあります)
なお、MBAの学生に対しての単位認定はありません。
選考
11月中旬、上記から第1-3希望までのプログラムを選択しエッセーを提出。12月中旬に結果が発表されます。M&Aの選考倍率は3倍とのことでした。
スケジュール
l September intakeの場合→①1年目の5月と②卒業直前の5月の2回受講可能
①を選択した場合、Elective(Term3)の授業とスケジュールが重複します。したがって、8クラス分取得する必要があるElectiveの授業を、September intakeのTerm3期間中にすべて取得することができない可能性があります。その場合は、Electiveの授業を2回に分けて受講することも可能です。すなわち、前半はTerm3(4-7月)にSeptember intakeのメンバーと、後半は1-3月にJanuary intakeのメンバーと一緒に受講することになります。
①を選択した場合、Elective(Term3)の授業とスケジュールが重複します。したがって、8クラス分取得する必要があるElectiveの授業を、September intakeのTerm3期間中にすべて取得することができない可能性があります。その場合は、Electiveの授業を2回に分けて受講することも可能です。すなわち、前半はTerm3(4-7月)にSeptember intakeのメンバーと、後半は1-3月にJanuary intakeのメンバーと一緒に受講することになります。
l January intakeの場合→卒業直前の5月の1回のみ受講可能
M&A Certificateプログラム内容
M&A Certificateプログラムは、講義&テスト、M&A game、コンファレンスから構成されています。Credit
Agricoleがスポンサーです。5-7名1組のグループワーク(合計9グループ)で進められます。
l 講義&テスト
Finance(24h)、Legal(25h)、Tax(7h)、Financial Due diligence(7h)、Private Equity(15h)、Strategy(12h)、Corporate M&A/Post Merger Integration(12h)
20年超のプロフェッショナル経験のある実務家(Investment banker、弁護士(法務、税務)、会計士、企業のM&A部門の実務家、HECの教授)が講義を提供します。授業で提供される内容の補完として、オンライン講義も一部提供されます。初めから高度な内容ではなく、ある程度基礎的な内容も提供されます。
各グループで、授業中に行われるプレゼンの準備が10回ぐらいあります。期末テスト(5科目)もあります。M&Aのcertificateを受講するうえで、accounting(Term1)、Problem solving(Term1)、strategy(Term2)、corporate finance(Term2)の授業の習熟がキーとなります。また、若い学生が多いためか、Electiveの授業と比較して、Certificateの方が基礎の知識や考え方をより体系的に教えてくれる印象がありました。
l M&A game
2つのM&A案件に関して、グループがSeller、Buyer(Corporate、PE fund)に分かれて、M&Aの契約合意まで進めていくゲーム。Buyerは競合相手より良い提案をして、2回のセレクション(Non Binding
Offer, Binding Offer)を経て、契約を勝ち取るゲーム。
l コンファレンス
CEO、executiveレベルのゲストが1h程度ディスカッションを実施(計8回)。PE fund(KKR)の欧州代表、Orange(携帯電話)やEuropcar(レンタカー)のCEO・ボードメンバー、Credit Agricoleの投資銀行部門トップ、Anti-trust法専門の弁護士などです。第一線のビジネスパーソンが、学生の素朴な疑問についても、丁寧に教えてくれて非常に勉強になります。
参加者の構成
2020年に開催されたM&A Certificateには計57名が参加し、内訳は以下のとおりでした。
l プログラム別
MBA8名(S19 3名、J19 5名)、EMBA3名、HECのマスター(グランゼコール)46名
l 国籍別
フランス17名、その他欧州中東25名、中国11名、インド2名、南米1名、日本1名
今年はCOVID-19の影響もあり、2月のキックオフイベント(参加者の顔合わせ@Credit Agricole本社)以外、すべてzoom講義となりました。すべて対面でできれば、授業、プレゼンも迫力があったであろうし、コンファレンスも企業訪問の形式をとっていたかもしれません。残念ではありますが、オンライン形式でも、なお満足度が高い授業でした。