ケースコンペティション体験談(Accenture x HEC Climate & Earth Case Competition)

 

みなさんこんにちは。S24Kです。 今回は、ケースコンペ体験談です。

コンペ概要

私が参加したのは Accenture x HEC Climate & Earth Case Competition というコンペです。Accenture社とHEC Parisが共同で主催し、1チーム35人で参加可能。10月に予選、11月に決勝が開催されました。

https://www.hec.edu/en/society-organizations-institute/events/climate-and-earth-mba-case-competition

テーマは 「サステイナビリティ・環境問題への対応と、ビジネスとしての両立をどう目指すか?」 というもの。LBS, INSEAD, IE, Oxford, HKUSTなど世界中の著名なビジネススクール19から合計86チームが参加しました。

当初はそこまでサステナビリティに強い関心があったわけではなかったのですが、クラスメイトのZ君に「Kくん、よかったら一緒に参加しない?」と誘われ、せっかくだしやってみるか~と軽くOKしたのがはじまりでした。

チーム構成

私たちのチームは THEアジアチーム。しかし、業界・業種のバラエティがあり、それぞれ異なる視点を持っていたのが強みでした。

  • Z(台湾・メーカー)
  • J(中国・コンサル)
  • N(中国・金融)
  • Sさん(韓国・消費財)
  • K(自分)(日本・エンタメ)

予選ラウンド

予選では、テーマと各種情報が提示された後、各チームが1週間かけて作業し、プレゼン資料を提出します。日本ではサステイナビリティというと、ルールに沿って実行する守りの側面がつよいですが、欧州では財務・企業戦略とからめながらいかに市場にゲームチェンジを仕掛けるかという攻めの側面がつよく、非常に難易度の高いものでした。

我々のチームでは、J君(コンサル出身)を中心にタイムスケジュール・資料構成・全体戦略を立案のうえ、残り4名がひたすらリサーチするという Command & Control 方式 で進みました。

私はマーケティング経験があったので、クリエイティブなアイデアには自信があったのですが、提案してはJ君にダメ出しされることの繰り返し(泣)。

結局、自分の強みはあまり発揮できず、「コンサルの95%はデータ収集・分析が命」という言葉を体感する1週間に。

  • 競合他社の資料リサーチ
  • 対象企業で働いていた同期への電話インタビュー
  • 業界/市場レポートの取りまとめ

まさに、データアナリストとしての膨大な業務を地で這うようにこなしていました。

毎日深夜12時まで作業する日々。まさにアジアチームの強みが発揮された瞬間でした(笑)。

ちなみに、その週の土曜日は世界的な競馬レース「凱旋門賞」がパリのロンシャン競馬場で開催されており、私はめちゃくちゃ行きたかったのですが、資料の進捗が芳しくなく、あえなく断念。(来年こそは絶対に行く!)

予選時の10月下旬はHECの授業・課題も忙しい時期。一部のチームは途中離脱していきました。私たちのチームもめげそうになりましたが、リーダーZ君の幾度もの励ましとガッツ、J君の切れ味鋭いファイナンス分析、Sさんのあざやかな資料作成のおかげで、締切5分前にギリギリ提出!

ちなみに、コンサル出身の日本人同期が「アドバイスするよ~」と申し出てくれたのですが、「うちにはJ君がいるもんね!!!」と無駄に意地を張って相談せず今思えば、素直にアドバイスを受けていたらもっと改善できたかもしれません。

決勝ラウンド

2週間後、なんと 予選通過の連絡が!

決勝は6チームが進出し、HECキャンパスでリアル開催。

朝にお題が発表され、その日の夕方に発表という 短期決戦!

対象企業には4つの主要事業があり、 「どのようにプライオリティをつけ改善させるか?」という情報量の多い問題でした。

午前中は1時間ごとに追加情報が配られ、自分たちでしらべた情報とあわせて取捨選択しながら戦略を立案する必要がありました。

昼食はキャンパス内のレストラン(Gustave)で行われ、チーム関係なく会話を楽しむ場に。ちなみに 1時間の予定が、なぜか2時間超に(笑)。まさにフランス!

午後はタイムプレッシャーの中でスライドを分業して作成。焦りすぎて 私がSさんのPCコードを引っ掛け、破損させるという事件発生(泣)。もし他国開催だったら命取りでした本当にごめんなさい。

パワポは 80%程度の完成度で提出(というか他チームも間に合っておらず)、締切を過ぎても運営と交渉しながらギリギリまで作業しました。

発表と結果

審査員はHECの教授陣、サステナビリティ専門家、Accenture社のサステナビリティ部門ヘッド。

10分間の発表後、Q&Aでは鋭い質問が連発!!

「これどうやって答えるんだ~?!もう無理じゃない??」と内心パニックになる場面もありましたが、他のメンバーが冷静に回答。

最後の質問:「ページの分析で、環境のアセスメント項目がないが?」

(実は完全にミスで抜けていた)

しかしJ君は「意図的に書かず、総合評価に含めています。」と 驚異の切り返し! まさに「コンサルはNOと言わない」を体感した瞬間でした(笑)。

そして結果発表。惜しくも優勝ならず

優勝は、HECのもう1チーム(1年上の代)。3人チームで シンプルかつStraight Forwardプレゼンが刺さった との評価。

私たちは5人いましたが、逆に情報の海におぼれてしまったのが反省点です。

しかし、終わればノーサイド!HECの迎賓館(chateau)で行われたパーティで、美味しいご飯とワインを楽しみながらMBA生活、キャリア、スポーツ、時事問題などについて語り合いました。全員ハードに闘ったからこそ、打ち解けるのも一瞬です!


まとめ

ケースコンペを通じて、 

企業分析・コンサル業務先進的なサステナ戦略 を学び

 かけがえのない友人と出会う ことができました!とくにチームメイトとは今でも5人でご飯に行く仲です。

興味がある方はぜひチャレンジしてみてください。

HEC Parisの公式Linkedinでも当時の様子が紹介されていますので、合わせてご覧ください。https://www.linkedin.com/posts/hec-paris_sustainability-innovation-hecparisxcmacgm-activity-7271927868408975363-hCE2/

 

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