受験体験記54 商社・私費

 基本情報

・入学月:2024/1

・出身業界:総合商社

・留学形態:私費

・英語・海外経験:大学時代に数か月留学、社会人時代に中国駐在

・受験校:HEC、IE

・合格校(Waitlist除く):HEC、IE

・TOEFL(IELTS)提出スコア:IELTS OA7.5

・GMAT(GRE)提出スコア:GMAT 680

・HECへのキャンパスビジット:なし


Why MBA?

(1) アドミ用

これまでの経験を踏まえて将来的にVCファンドを自分で立ち上げたいと考えており、そのための土台(広範な知識、ネットワーク)を構築したい、と伝えていました。

(2) 本音・個人的理由

本音:

①MBAの対象にならない年齢になったときにMBAに行かなかったことを後悔したくないと考えた。

②前職での環境に慣れてしまい視野狭窄になりつつあることに不安を覚えており、MBAという言い訳ができる時間を活用してこれまでの人生の棚卸しと今後目指したい方向についてじっくりと考えたいと思った。

補足:改めて自分のやりたいことや嗜好性を考える中で方向性が変わりつつあり、現在はアドミ用に記載したことと全く違うことを考えています。アドミ用に書くものはあくまでその時点での自分の考えをロジックの通る形*で説明できれば十分であり、その後やりたいことや自分の考えが変わったとしても何も影響はありません。

*将来的な理想像とそれまでのご自身の経験のギャップを埋めるものがMBAである


Why HEC?

(1) アドミ用

①数あるMBAの中でもスタートアップとの連携が強く(Station Fのこと)、ネットワークを広げられる

②プログラムの自由度が高く、MBAを通じて自分の専門性も追求できる

③ダイバーシティに富んでおり、多様な人種の中で自分の立ち位置やリーダーシップを見つめることができる

(2) 本音・個人的理由

上記に加えて個人的には以下が動機でした。

①寮があり家族が安心して暮らせること

②1月入学かつ1年間、ランキングと合格難易度のバランスが非常にいいこと

③様々な学校の方と話す中で日本人の雰囲気が一番柔らかかったこと


受験スケジュール(社費の場合社内選考含む3)

2022年  IELTS(中国駐在中でMBA受験は悩んでいたものの、IELTSは取って損しないと考えて受験)

2023/1  日本に帰国、MBA受験を本格的に検討開始

2023/4  AGOS契約

2023/5  GMAT受験(一回目でたまたまいい点が出たのでこれで終了)

2023/5-8 推薦状、エッセイ作成(当初2024/9入学を検討していたがGMATの結果も踏まえて1月入学に前倒し)

2023/8  出願~面接

2023/9  面接~合格


利用した予備校、カウンセラーなど

IELTS:大学時代にTOEFLに取り組んで挫折したことがあったので迷わずIELTSに絞りました。相性もあると思いますが足きり基準をクリアするだけならIELTSのほうが易しいと思います。なお、授業についていく、同級生に負けないスピードで議論する、雑談をリードするにはIELTS OA7.5だとやや難しい印象を受けました。ただしダイバーシティの名の通りガチネイティブは多くないので、発音や文法がぼろぼろでも割と優しく傾聴してもらえます。

IELTSの教材やスクールはあふれているので特に具体的なおすすめはありません。私自身は当時IELTS・TOEFL・GMATの受験大国である中国にいまして、過去問などはアプリで入手できたので活用しました。(日本でもダウンロードできるかもしれませんが推奨はしません)WritingとSpeakingはフィリピン人の先生に添削してもらい、Listeningはアプリで毎日聞き流ししていました。

GMAT:運よく一回で終わりましたが、巷で流れている情報にビビって受験が遅れました。MBAを受験するか悩む中でGMATにそれなりの勉強量を費やすためのモチベーションや集中力を保つことが一番大変でした。ただし、欧州・アジアMBAが日本人に求めるGMATは650前後程度ですので、あまり気負わずにトライしてみることをお勧めします。(競争が激しいインド人は700点以上がデフォルトだそうです)

GMATの勉強では、Quantitative:ジェイマス、Verbal:G-prep(AGOS中山先生がご自身で提供されているサイト)を利用しました。

カウンセラー:AGOSを利用しました。利用した理由は、①お金をかけることによる強制的なコミットメント②周囲に相談できる人が少ない私費受験生にありがちなモチベーション低下・ペースの乱れの調整役です。

費用はそれなりにしましたが、だらけてしまう自分にとってはその分の価値があったと思います。


実際に入学してみてどうか

良い点

①自分の時間が取れる:これが最大のメリットでした。家族がいるので完全な一人の時間はそこまで多くないですが、田舎の寮という環境と仕事ではなくあくまで自分の勉強ということで、かなり自由度高く自分の時間を持てています。おかげさまで色々考えることができています。

②Outdoor Leadership Seminar:HECの目玉プログラムの一つで、2日間様々なお題をチームと一緒に乗り越えていくシミュレーションです。体を動かしつつ、リーダーシップの実践と振り返りを繰り返すことで本当に学びが多かったです。必修なのでHECに入学すれば確実に経験できますが、おすすめです。

残念な点

ロジ全般:MBAは関係者が多く、学校側もチーム制を敷いています。コース全般、Talent(キャリアセンター)、クラブ活動、寮生活などそれぞれチームが分かれていますが、各チームの対応や連携がいいとは言えません。この点だけは残念に思っています。


受験生へのメッセージ

HECは寮もあり人数も多くないので同級生との仲もとても深まります!MBA全般、HEC固有で悩みや相談があればいつでもご連絡ください!(本サイトから問い合わせていただければ対応します)

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