受験体験記40 保険・私費

 基本情報

入学月:2022/1
出身業界:生命保険(資産運用)
留学形態:私費
英語・海外経験:長期出張(3ヶ月)
受験校:HEC Parisのみ
合格校(Waitlist除く):HEC Paris
TOEFL(IELTS)提出スコア:IELTS 7.5
GMAT(GRE)提出スコア:GMAT 630
HECへのキャンパスビジット:なし
家族帯同:あり(子供2人)


Why MBA?

(1) アドミ用

前職は保険会社の資産運用部門にて投資先企業の分析業務を長く行ってきたのですが、色々な企業を見て分析していくうちに、分析だけでなくもっと企業に近いところで事業戦略を実際に考えるような(戦略コンサルティングのような)仕事や、また将来的には自分自身が会社を経営することも考えるようになりました。企業分析のスキルはこれまでのキャリアで身に付けてきましたが、希望するキャリアチェンジを考えたときに、例えばマーケティングやアントレプレナーシップなど知識・経験が不足しているものを幅広く学べる機会としてMBAをステップにするのが良いと考えました。


(2) 本音・個人的理由

元々は学部時代に全く真面目に勉強しなかったことを社会人になって後悔し始め、何でも良いからもう一度勉強に専念する機会が欲しいと思ったことがきっかけです。そんな中、たまたまテレビで見たOxford大学の様子が印象的で、留学して海外の学校でキャンパスライフを過ごしてみたいと思うようになりました。社費での留学を目指しましたが社内選考に通らず、一方でアドミ用の理由にも書いたような思いもあって将来のキャリアを考え直すようになり、私費でのMBA受験に切り替えました。
また子供に海外での生活を経験させたいということもあり、家族帯同での留学を目指すことになりました。


Why HEC?

(1) アドミ用

サステナビリティに興味があり、卒業生の話を聞いたり、またコアカリキュラム(Term2)にサステナビリティ関連の授業を入れている事実からも、HECはこの分野に力を入れていることが分かったのが1つの理由です。また、特に国籍のダイバーシティに富んでいる点も魅力的でした。


(2) 本音・個人的理由

子供を2人(5歳と1歳)連れて留学することから、生活費を含めた経済的負担、家族の生活環境、およびMBAと家庭の両立のしやすさが実は学校を選ぶうえで最も重要なポイントでした。それらを満たすためには、留学期間が長すぎず、家賃が抑えられて、治安の心配がなく、また家族との時間を確保しつつも同じ敷地内に住む同級生とはすぐに会えるということから、学校の家族寮などに住めるスクールに絞っており、Oxford, Cambridge, HECの3校が志望校となりました。
3校とも出願する予定だったのですが、最初にHECからの合格が出て、改めて3校のプログラムの内容や期間(HECが16か月に対しOxfordとCambridgeは1年)を比較したときに、HECが一番自分に合っている気がしたので、他2校は出願せずにHECに決めました。(OxfordとCambridgeには観光で行って気分を満たしました)


受験スケジュール(社費の場合社内選考含む)

2015年 MBA受験を考え始めて情報収集開始
2016年 1月 IELTS勉強開始
2016年 8月 第一子誕生、仕事・子育て・受験準備を並行する生活がスタート
2018年3月 社費選考1回目 不合格
2018年7月 NYに3ヶ月トレーニー派遣(MBA対策は一旦ペースダウン)
2019年2月 IELTS 7.5到達 (11回目の受験)、ようやくGMAT勉強スタート
2019年3月 社費選考2回目 不合格 → 私費に切り替え
2020年4月 キャンパスビジットを計画するもコロナが流行り始め全てキャンセル
2020年5月 カウンセラーとCV・エッセイ・推薦状の対策開始
2020年9月 第二子誕生、妻の育休中に家族帯同で留学することに
2020年12月 GMAT 630 (不本意だがカウンセラーと相談のうえこのスコアで出願)
2021年2月 HEC出願

仕事・育児・家事を並行していたこともあり勉強時間は平日平均2時間、休日は1時間ぐらいで結果出願まで5年費やしました。私は集中力が長続きしないので1日のあたりの勉強量・質は良くないのですが、目標を立てたらモチベーションはある程度キープできるタイプだと思うので、このように長期戦になったのだと振り返っています。


利用した予備校、カウンセラーなど

IETLS:AGOS
GMAT:AGOS、中山先生の個別レッスン
カウンセラー:John Coke


実際に入学してみてどうか

MBAと家庭とのバランスのとりやすさという点ではHECはベストの選択だったと思っています。例えば、家族に何かあれば授業の合間にすぐに家に帰ることができたり、HECでは夜にキャンパス内でパーティがあるので子供を寝かしつけた後でもこういったイベントに参加できます。また家族・子供歓迎のイベントも沢山企画されますし、普段から家族を連れてキャンパスで生活しているのをクラスメイトが見ているので、生徒の家族もHECのコミュニティだと皆が理解してくれています。年の近い子供連れが多くファミリーネットワークも作りやすいため、想像以上に家族が過ごしやすい環境でした。あと公立の幼稚園・小学校に通わせた長男のフランス語がみるみるうち上達して驚きました。
クラスについては、ダイバーシティに富んでいることが想像以上に刺激的で、私の場合は中南米出身者と接する機会が多く、例えばいつも前向きな姿勢などに学ぶことが多いです。


受験生へのメッセージ

家族持ちの方へ、
ご家族の状況にもよるとは思いますが、(帯同するしないにかかわらず)海外MBAは家族にとっても非常に大きいイベントになると思います。受験中も留学開始後も、多かれ少なかれ家族とのことで何らかの苦労をすると思いますが、よく話し合って理解を得てもらうことが大事かと思います。ご家族にとってもMBA留学してもらったことが良かったと思えるものになることを祈っています。

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