コロナショックー外出制限緩和を受けて

管理人Fです。
フランス政府の指示により、5月11日より外出制限の要件が緩和されました。これまでは必需品の買い出しや医療関係者の通勤などを除き、外出が原則禁止となっていましたが、以下のように緩和されています。(編注:5月28日のフィリップ首相会見にて、6月2日以降は下記よりさらに大幅緩和される見込みです)
  • 100キロ未満の移動であれば原則OK
  • 100キロ以上の移動は正当な理由を書いた証明書が必要
  • カフェ・レストラン、映画館やコンサートホールなど、”3密”環境になりがちな業態を除いて、お店は営業再開。
  • パリ市内の大手百貨店も一部で営業再開。ただし、郊外の大型ショッピングセンターは閉鎖されたまま
(日本語での最新かつ正確な情報は在フランス日本国大使館のホームページなどを御覧ください)

私も早速、キャンパスからJouy en Josasの街まで歩いてパン屋へ行きましたが、赤ちゃんを連れた家族や中学生のほほえましいカップルが街を闊歩しており、平時を取り戻しつつあるのかな、と感じました。

とはいえ、HECのキャンパスがあるイル・ド・フランス圏(日本で言う関東地方のようなエリア)では病床数や人工呼吸器の設置数に比した重症患者数がまだまだ減っておらず、他の地域に比べても原状回復までの道のりは長いようです。このため、地域内の列車運行は通常時の50~80%程度で、通勤時間帯の公共交通機関の利用は正当な理由がない限りは禁止とされています。またパリ市内メトロの60駅は閉鎖されたままです。

さて、HEC MBAの授業についてはS19(19年9月入学の意味)の学生はTerm3のElectiveを、J20(20年1月入学)はTerm2のコア科目をZoomで引続き受けているところです。そろそろ教授陣も使い方に慣れてきたようで、ブレイクアウトルームを使ったチームディスカッションや、投票機能を使いこなしてインタラクションを作るなど、授業自体のクオリティは対面とさほど変わらないまでになっています。
クラブによるウェビナー活動も盛んになっており、私もSQLやLBOモデルについて学ぶ講座や、教授によるマクロ経済のセミナー(Covid-19がGDPにどの程度影響するのか?をそもそものGDPの計算方法から振り返る)などに参加しています。
ただ、学生同士の交流については減ってしまったのが実情です。教室は現在も閉鎖中ですし、半分近くの学生が母国に帰っていて物理的に会えなかったり、キャンパス内での集団での面会はまだ禁止されていることから、インタラクティブなコミュニケーションが完全に自由にできるようになるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。

なお、今回の外出制限解除は正常化に向けた措置の第1段階であり、この第1段階の成果が判明する5月末には、カフェ・レストランや公園などを営業するかどうかの判断を行なうそうです。このままコロナウイルスの影響が小さくなっていくのを祈るばかりです。

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