受験体験記⑥金融・社費


・基本情報
 入学月:2019/9
 出身業界:金融
 留学形態:社費
 英語・海外経験:旅行、短期留学程度(カナダ2カ月、オーストラリア3カ月)
 受験校:HEC + Vanderbilt + Manchester + LBS
 合格校(Waitlist除く):HEC+ Vanderbilt + Manchester
 GMATGRE)提出スコア:620相当
 TOEFLIELTS提出スコア:98
 HECへのキャンパスビジットへの有無:有 201812月に実施

Why MBA?
学生時代の短期間の留学を通じ、日本で英語を勉強することの限界を感じていたため、若く失敗できるうちに海外で働くか、留学経験を通じてしっかりと英語を身に付けたいと漠然と考えていました。特に大きく気持ちが動いたきっかけは、仕事の範囲が増えるにつれて英語を使った業務が増え、私の英語力不足を明確に自覚したことです。アメリカ人の弁護士との交渉に戸惑ったり、海外チームが作成したエクセルモデルを理解することに時間がかかったりということを契機に、真剣に海外での経験を積み、将来的に英語圏で働くための土台を築きたいと思うようになりました。

Why HEC?
私は以下のプロセスを経てMBAプログラムの絞り込みをしました。
1)自分の価値観の掘り下げ
2)キャリアゴールの設定
3)キャリアゴールからの割引で、今の自分に必要なものを考える
今の自分に必要な内容をコア授業で提供している学校群(上記で書いている学校)が自分にとっての最適な学校であり、HECが選択肢の一つに挙がりました。

この学校群はいくつかありましたが、その中でも以下の点がHECを選んだ大きな理由です。
・プログラムの充実度
・授業とハンズオンプログラムのバランスが取れていること(極端にどちらかが多すぎるわけではない)
・プログラムの期間が16カ月という短すぎないこと
※プログラムが短すぎると授業の内容が消化しきれないと思っていたため
・多様性のあるクラスプロファイル(国籍だけではなく産業の点)が私の価値観に合致すること
・クラスメートの年齢層が比較的高く、落ち着いたディスカッションができると考えたこと
・英語非ネイティブも多い環境なので、ネイティブが大半を占めるスクールと比べて自分が発言できるチャンスを多く確保でき、自分が仕事で使えるレベルにまで語学力を伸ばせると感じたこと
・ランキング

これらの条件下では、HECがベストフィットしていました。

・受験スケジュール(社費の場合社内選考含む)
 201710月 社内選考1次審査通過(TOEFL87点)
 201711月 社内選考2次審査通過(TOEFL87点)
 20183月  社内選考3次審査通過(TOEFL87点)
 20188月  TOEFL98点(その後スコアメイキングし続けましたが、結局このスコアで提出)
 20192月  GREのスコア620点(その後スコアメイキングは続けましたが、結局このスコアで提出)
 20194月  HEC出願
 20195月  面接と結果発表

・利用した予備校、カウンセラーなど
予備校は濱口塾、Affinityにお世話になりましたが、特にAffinityの飯島先生の個別面談は個人的にはかなりお勧めです。GMAT受験をするにせよ、GRE受験をするにせよ、スコアを出すために戦略的に何にリソースを割くべきか、を的確に分析して教えてくれました。また、GMATという試験しか知らなかった中、GREという選択肢を与えてくれたのは飯島先生であり、私の受験はAffinityのサポートがなければうまく行かなったと言っても過言ではないと思います(最終的なスコアもGREのみを使用)。フィーリングが合うかどうかも重要だと思いますが、どの塾を使うか迷われているのであれば、まずは彼の個別相談を申し込みすることを強くお勧めします。

カウンセラーは個人経営の方と契約しました。先方の希望で個人名を出すことはできませんが、(1)日本語でカウンセリング対応ができること、(2)ロジカルな分析ができること、(3)私とフィーリングの合う人、という基準で選びました。

・実際に入学してみてどうか
想像していた以上にコアタームは忙しく、授業についていくだけでかなり大変です。

さらに授業に加えて、MBATの選挙・運営、クラスメート企画のTrekへの参加、クラブの選挙・活動、Japan Weekの準備、IcebergTalent Show、コンペ等、色々な機会があり、想像していた以上に時間はないと感じています。もちろんすべての機会に参加する必要もないですし、それはできないと思います。ただ、こうした自分がイニシアチブを取れる機会が豊富にあるという点は、私にとってはある種ポジティブサプライズでしたので、敢えてここでコメントさせて頂きます。

・受験生へのメッセージ
3つお伝えさせて下さい。

(1)プログラムが始まるまで英語の勉強は継続を
正直私のスコアは、スコアをそれほど気にしないといわれているHECの学生の中でも低い方だと思います。アドミッションからは、面接に進む前にスコアの低さが気になる、ということで電話がかかってきたくらいです。低いスコア=授業でついていけるか、ということで自分の学校生活にダイレクトに結びついてくる部分もあると思います。実際に私は今でも苦労をしています。合格をもらった段階で、スコアが低いのであれば、入学後の学びを高めるためにも本質的な英語の勉強を続けることをお勧めします。

(2)価値観のしっかりとした掘り下げを
MBA受験期間中には、自分がどんなことにやりがいや面白さを感じるのかを理解し、価値観の掘り下げをしっかり行うことをお勧めします。私は受験勉強自体はつまらなく感じていましたが、このプロセス自体は楽しんでいました。これまで自分が選んできた選択肢に意味を見出せたり、今後の行動の指針が明確になったため、なぜ今HECで勉強する必要があるのか、将来何をしたいのかが明確になり、自分に自信がついたと思います。再認識できた価値観はMBAプログラムで自分が困ったときの指針にもなっており、MBAでの学びを最大化することにもつながっていると感じています。

(3)MBAで得たいことの理解とその検証を
おそらく欧州の学校を受験する方は多くが30歳を超えて受験をされていると思います。これまでのキャリアを一時中断するか、転職を覚悟で来られている方も多いと思います。こうした機会ロスもある中、MBAを通じて得たいものは何なのかを考え、そしてHECではそれらが本当に提供されているのかを是非検証してください。やりたいことを考え抜いて、MBAで学びたいことがHECで得られると思えたなら、HECを是非受験して欲しいです。HECで得られると思った学びについて、その仮説が正しいのか迷った場合には、ご相談ください。キャンパスビジット等でいつでもお待ちしています。

皆さんのMBA受験の結果が、将来のキャリアの観点でベストな選択となればと思います。そして特にその結果がHECへの入学だと嬉しいです。

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